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2023年6月6日
本のご紹介(東本願寺)
発行 東本願寺出版
著者 吉元信暁(九州大谷短期大学教授)
発刊 2023/5/28
頁数 220頁
価格 1,210円(税込)
晩年の親鸞聖人が、真宗の教えを人々と共に声をそろえて讃嘆しようという願いによってつくられた「和讃(わさん)」。
その中から25首を紹介し、内容を解き明かすと同時に、和讃全体を貫く親鸞聖人の願いを明らかにする1冊。
購入をご希望の方は三条教務所までご連絡ください。(0256-33-2805)
2023年6月6日
本のご紹介(東本願寺)
発行 東本願寺出版
著者 伊東慧明(三重教区西弘寺)
発刊 2023/5/28
頁数 244頁
価格 935円(税込)
文明の発展により、快適になり続ける私たちの生活。
一方で、人類誕生から変わることのない、死への不安、生の空しさ…。
その根源には「人間とは何か」と、存在の故郷を求める永遠の問いが横たわっているのではないだろうか。
「人間・本願・念仏・信心・生活」の5つのテーマを手がかりに、親鸞聖人の教えをひもとく1冊。
購入をご希望の方は三条教務所までご連絡ください。(0256-33-2805)
2023年6月6日
本のご紹介
発行 読売新聞大阪本社
協力 真宗大谷派(東本願寺)
発刊 2023/3/20
頁数 47頁
価格 660円(税込)
東本願寺の境内や年中行事をはじめ、親鸞聖人の墓所「大谷祖廟」や飛地境内地の庭園「渉成園」のほか、東本願寺を支える職人などを美しい写真と共に紹介。東本願寺の四季の移ろいをまとめた一冊。
本冊子は、2022年4月から2023年2月にかけて『読売新聞』(関西版夕刊)にて連載された内容をまとめたものです。東本願寺出版でも販売しております。
購入をご希望の方は三条教務所までご連絡ください。(0256-33-2805)
2023年5月13日
教区女性研修会 開催報告
開催日 2022年12月6日(火)
テーマ 『韋提希 その悲しみのゆくえ』
講 師 榊 法存氏(東北教区山形第2組皆龍寺住職)
報 告 鷲尾 信子 (第14組淨照寺 女性研修会部門幹事)
2022年12月6日、三条別院旧御堂を会場に時節柄多忙時ではありましたが、会場に47名、ZOOMで11名の方々の参加で教区女性研修会を開催いたしました。
三条教区教化委員会女性研修会部門としては最後の研修会となりましたので、先ずスタッフの副幹事より当部門の成り立ちの歴史と立ち上げ時の願いと目的をお話させていただきました。
ご講師に「皆龍サンガスクール」を主宰されている榊法存先生を山形よりお招きして、テーマ「韋提希 その悲しみのゆくえ」という講題で講義が始まりました。
講師の榊法存先生
先生は研修会案内チラシのよびかけ文 “幸せって思えた瞬間はどんな時ですか“を見られて、「家族の中で幸せとはいったい何なのか」今回、とても良い題をもらったので、家族、親子の問題を取り上げて話をしたいと仰り、題の内容を三つの章に示されました。
第1章 韋提希の悲しみ
第2章 苦しみから悲しみに変ってゆく
第3章 悲しみがどこへ向かうか
第1章で家族の問題として1500年前のインド、王舎城の悲劇を家族関係の図を示しながらお話しくださいました。
母親であり、王妃である韋提希は息子である王子から受けた仕打ちにより、韋提希の苦しみがここからわいてきた。苦しみは苦しみを生み出し、苦しみには“貪り“ “怒り“ “愚痴“ の三毒があり、仏教では私たちが逃れられない “四苦八苦“ の苦しみから始まるとお釈迦様が教えになられた。
韋提希はこの苦しみを取り除いてほしいとお釈迦様に助けを求め、愚痴を言い続けた後、心が落ち着いたところでこの苦しみの原因は自分の居場所がないという苦しみであると気づき、これが韋提希の三毒の苦しみから悲しみに変った。そこでお釈迦様に、苦しみの無い処を説いてくださいと懇願した。
第2章ではお釈迦様の最後の教え “四依“ をお話しくださり、仏教では “抜苦“ という楽をあたえるより苦を抜くということが基本で慈悲ということも教えてくださいました。苦しみから悲しみに転換のきっかけは痛みは同じでも方向が違っていると教えてくださいました。
講義の様子
第3章では韋提希が懇願した清らかな苦しみの無い仏の世界の色々をお釈迦様がお見せになられましたが、韋提希は極楽世界の阿弥陀仏の処に生まれたいと願い「我に思惟をおしえたまえ」「我に正受を教えたまえ」と心から願いお釈迦様に求めました。この願いは法蔵菩薩が求めたものと同じで、韋提希も法蔵菩薩と同じことをやった。この事は観経の一番大事なところであると教えてくださいました。
正しく考える思惟と正しく受け止める正受。 “何を考えてゆけばよいか“ が浄土真宗の出発点と教えてくださいました。思惟、正受を求めた韋提希の願いは苦しみが悲しみへと転換した自分の救いではなく夫の頻婆娑羅王のすくいを願った心をお釈迦様はくみとりほほえんだ。このお釈迦様の微笑は韋提希が息子の阿闍世のすくいをも願っているとの親鸞聖人のお考えも話してくださいました。
各班別座談の様子
韋提希も頻婆娑羅王も仏教を学んでいたから苦しみから悲しみに変ってゆくチャンスがあったのです。苦しい時仏教の教えがよみがえるのでとりあえず仏教の話を聞いておいてほしいと先生はおっしゃいました。
座談後の質問にも丁寧にお答えくださり、時間がまだまだ足りない様子の中で研修会を終えました。
2023年4月13日
結の会のつどい 開催報告
開催日:2023年3月10日(金)
講 師:佐賀枝 夏文 氏(大谷大学名誉教授・元高倉幼稚園園長)
会 場:三条別院 旧御堂 (ZOOMによるオンライン参加も可)
講 題:「人生の物語 ~先輩たちが子どもたちに伝えた世界~」
報 告:松原 典子(第17組 慶応寺・結の会実行委員)
「結の会」研修会に参加して
2023年3月10日に「結の会のつどい」が開催されました。
ご講師は大谷大学名誉教授で元高倉幼稚園園長の佐賀枝夏文先生です。『人生の物語 ~先輩たちが子どもたちに伝えた世界~』という講題のもと、先生の「サガエさんです」という穏やかな自己紹介から始まりました。今回私はZOOMで参加しましたが、画面越しにも会場の和やかな雰囲気が伝わり、先生も終始会場の雰囲気が良いと仰っていました。
はじめに“人生の物語”ということで、先生ご自身のこれまでの生い立ちでの苦労や葛藤等をご紹介され、人生を“起承転結”に例えてお話しされました。次に、“先輩たちが子どもたちに伝えた世界”ということで、明治期、大正期と真宗大谷派の慈善活動や児童と宗教に関する歴史を振り返ってお話しいただきました。
講義の様子
ご自身の園長時代、先生が他の職員の方々に園長がうまくできなくて謝った時のお話もされ、その時「サガエさんが居てくれるだけで良い」と言ってもらえたことが嬉しく、それから園で過ごす時間が愛おしく感じたと仰いました。人は、ジグソーパズルの真ん中の絵の描かれたテーマ(主役)になりたがるが、端の模様の無い部分でもそのピースが無いとパズルは完成しない、「役割を果たせないからといって、いらない人はいないのだ」とその時わかったとお話しくださいました。
座談会後のまとめの講義では、「子どもにナムアミダブツって何?と聞かれたら先生はなんと答えますか」との質問がありました。先生は「そんな風に訊いてくれたことがまず嬉しいと伝える」とのことでした。そして、答えない、一緒に考えると仰いました。答えたことが答えではない、一緒に自分の中で求めていること、言葉になることを探してみる、一緒にお参りする、まずは座って手を合わせてナムアミダブツから始めましょう、とのことでした。人生の長い間、共に問い続けることが大事とのことです。
各班別座談の様子
結の会として先生に依頼させていただいた際「なぜ生きるのはつらく、苦しいのか」というテーマでもお願いしていました。先生はそのテーマに共感され、モヤモヤやイライラ、怒りの感情のお話をされました。怒りは、自分の心を守るための防衛であり、その怒りの元を消すのが今の時代の通念だが、消すのではなく、元の理由を考えるべきとのことでした。怒っている人がいたら、逃げずに共に立ってあげる、答えるのが答えではない、後追いでしか答えは出てこない、まずは聞いてあげる、笑顔でまずは「聞かせて?」と伝えることが大事とのことでした。自身の怒りの感情については、頭で考える「意識の世界」と「感情の世界」は別のもので、感情は大きな力を持つので、コントロールができない、とのことでした。生きていくコツは考えないこと。受け入れられなかったり、スルー出来ないから悩む、何とかしようとしない、しようとするから苦しい。哀しみは哀しみとして居場所を置いて、降参したらいいとお話しされたのが印象的でした。
最後に、「休む時に『ああ幸せ』と思って寝ましょうね、あたたかな気持ちで寝ましょう」と仰っていた先生のにこにことした穏やかなお顔に、参加者全員が和み癒されたかと思います。
講師の佐賀枝夏文先生と結の会実行委員の皆さん
全体を通して、先生の相手に寄り添う姿勢に感銘を受けました。答えることが答えではなく、共にあること、一緒に考えることが大事だということ、子どもやご門徒の皆様との向き合い方として、深く心を打たれました。
今回の研修を受け、「結の会」は今後もいろんな立場の方が参加しやすいよう、相手に寄り添った研修会を企画していけたらと思っています。お寺の研修会の第一歩として、『結の会』にどうぞご参加ください。共に考え、学んでいけたらと思います。
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