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三条別院|浄土真宗 真宗大谷派
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教学研究会

3月25日26日と二日間にわたり、教区同朋会館にて教学研究会が開催されました。参加者は二十五名ほど。
講師は一昨年昨年に引き続いて同朋大学講師の張偉(チャン・ウェイ)先生。『教行信証』<行の巻>についてご講義いただきました。
今回は三年間の総括として、<行の巻>の神髄が十八願にこそあり、特に唯除文が『教行信証』六巻を貫く仏教の密意であることを、八番問答を丁寧に拝読していく中で教えていただきました。
「謗法とは無仏法である、と曇鸞は、第四番目の問答で述べておられます。しかし無仏法ということになれば、自我を立場に生きる我々は、一人の例外もなく、心の中に仏法の働いていない、無仏法な存在です。つまり、単に仏法を謗る人も世の中にはいるということではなく、全ての人が謗法の悪人として、絶対的に平等でしょう。これが、人間を差別せずに絶対平等に救済する力の土台です。」
あるいは、「最後の問答で使われる例え話に出てくる「伊虫」。普通「この虫」と読まれていますが、ここを「この虫」と書くのは、漢文としてあまりに格好が悪い。おそらく、シラミのような伊虫という、蟪蛄(ケイコ)とは別の虫でないだろうか。シラミが日の光を浴びて死んでしまうように、我々の自力の計らいが、仏智他力の日の光を浴びて死んでしまう、という、喩えではないでしょうか。」
などなど、漢文の国から来た人らしい、従来の教学に束縛されない、刺激的な講義をいただきました。
教学研究会は来年も三月末頃開催の予定です。
教学研究会0803_1
教学研究会0803_2

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