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三条別院|浄土真宗 真宗大谷派
三条別院|浄土真宗 真宗大谷派

三条別院に想う

新型ウイルス流行下での教化について
(第10組 行通寺 佐々木恵一郎 氏)

▲本年1月に首都圏を中心に再発令された緊急事態宣言が3月21日で解除されました(原稿執筆時。4月25日より再発例)が、新潟県では警報を継続する等、諸行事をする際には依然として難しい判断が迫られています。三条別院でも従来の教化事業の代わりに、「エール飯」、「フードバンク」、「DODALO(法語カード/座談カード)」、「YouTubeチャンネル」等を行ってきました。佐々木恵一郎氏(第10組行通寺)のお寺でも法話ライブ配信のサテライト会場になったり、少人数で別院報恩講に参拝していただいたり、別院の教化事業にもこまめに反応をいただいています。新型ウイルスの収束時期が読めない今後の仏教教化について、どのように考えているのかお聞きしました。


昨年来、新型コロナウイルス感染防止のための対策が必要となり、場合によってはお寺の行事自体を取りやめたり、行うにしても縮小して行うことが当たり前になってきています。

コロナを理由に法事の数も減り、月忌参りや祥月のお参りも遠慮したいと申し出るご門徒さんが出てきました。感染防止のためにお寺の行事が制限を受けるのはやむを得ないことなのでしょう。また一方で、寺院側にも必要以上に行動を自粛することがあったとも聞いたりもしました。

そんな中です。感染症の流行と仏事の執行とについて大いに悩んでいたときに、三条別院から「DODALOカード」なるものが送られてきたではありませんか。そこには「わたしたちにとって、本当に急ぐべき事、必要な事は何ですか?」とのメッセージと齊藤研氏が書かれた檄文がありました。それは、コロナ禍において自分が感じていた行き詰まり感を打破する内容だったのです。

註1

また、三条別院列座諸君は日々の昼食を毎日のように、「三条エール飯」という形で、地元三条のテイクアウトメニューを大いに食しています。今回のコロナ禍において打撃を受けている飲食店の救済のために何かしなくては…という思いを行動に表した姿なんでしょう。

また、そのことはFacebook上で#(ハッシュタグ)三条エール飯で映像付きでのメニューの紹介レポートを全世界に発信しているのです。

註2

コロナ禍において何かしなくては…と思いながらも何もできないでいた私にとって、アグレッシブとも思える三条別院の取組は良い刺激となりました。

自分でできること、自分でもできることは何か、そんな事を模索しながら日々の法務に励んでいます。ちなみに、三条別院の取組のアグレッシブさが後押しとなり、女性研修会の会場を引き受けた事を口実にして、お寺でプロジェクターとスクリーンとを購入しました。アグレッシブには身を切る痛みが伴うということも学んだことでした。

本寺小路の料亭福海老

註3

佐々木恵一郎氏(第10組行通寺住職)


▲教区の役職として企画委員会の副委員長を勤められている佐々木氏ですが、このように別院の諸行事を最大限活用していただいています。現下の状況では、「アグレッシブ」に新しい教化を模索しなければいけない一方で、依然として先行きの見えない中で「倹約する」方法が同時に求められている気がします。そんな中、別院・教区の事業を利用し、一寺院の住職として御門徒さんと共に歩まれるこの姿勢は一つの範となるように思えます。皆さんもぜひ、積極的に三条別院をご利用ください!


○次回の「三条別院に想う」は、

池田 和也 氏
(株式会社FoundingBase)より

ご執筆いただきます

【次回は特別編⑬感染症流行下の地域おこしについて】
2020年に三条中央商店街にSANJO BLANC(サンジョーブラン)という喫茶店ができました。三条市から委託された地域おこし協力隊のお店で、コミュニティスペースとしてイベントやワークショップも開催しています。新型ウイルス感染症流行下で様々な業種の方と対話をされているので、その一端をお聞きします。

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