2021年10月27日
秋季声明講習会 開催報告
開催日:2021年10月4日(月)
内 容:『葬儀・中陰勤行集』を中心とした在家葬儀・中陰勤行を学ぶ
講 師:泉 康夫氏(本山堂衆)
報 告:島津 崇之(第18組 満行寺・声明講習会部門幹事)
コロナ禍における緊急事態宣言解除後の講習会でしたが、38名の方より受講していただきました。女性の受講者も10名と少しずつ増えてきているように思います。
今回は、旧御堂にて講義形式で行いました。泉先生より資料をお持ちいただき、昭和6年に出された『末寺法式作法』と昭和47年の『葬儀並びに葬儀前後の行事について』(葬儀・中陰勤行集付録)を比較して、本来の意味を尋ねながら、より詳細に学ばせていただきました。
秋季声明講習会 講義の様子
また、葬儀は地域性が強く表れるため、先生の話を受けて、受講者からも地元のちょっと変わった不思議な風習の話が出るなど、非常に和やかな和気あいあいとした雰囲気で進められました。
午後からは、勤行集の葬儀次第に沿って「伽陀」「勧衆偈」…「路念仏」…「和讃 本願力にあいぬれば」まで、声を出してあらためて節符の扱い方、葬儀勤行の味わいを学ばせていただいきました。
講師の泉康夫氏
葬儀には、さまざまな地域の風習(主に「死」に対しての忌まわしさの表れがそれらの風習をかたどっているように思います)があると前述しましたが、商業ベースで執行されている昨今の葬儀も無機質を装いながらもなお、「死」を遠ざけようと躍起になっている様に見えます。
開会式で西村駐在教導が、〔真宗の儀式の回復を〕とご挨拶されました。生の成れの果てとしての葬儀ではなく、〔生も死もまた我等なり〕という意味を問いなおすべきと思います。
教えに真向いになるという事は、自ずから儀式にも真向いになる事と思います。