2023年10月24日
そうであってほしいと思う自分の姿を問う
坂井 成 氏
▲今回は、三条別院のおあさじや行事にたびたびお参りにきていただいている坂井さんより執筆していただきました。
僕が初めて三条別院に行ったのは、令和元年の6月です。僕は、趣味でバンド活動や詩・俳句を書いています。文学や宗教に興味があり、三条別院のホームページに高校時代の後輩が、職員として紹介されていた事が、行き始めたきっかけです。いざ友人とお参りに行ってみると、少し前にその後輩は退職しており、会うことは出来ませんでしたが、その際、僧侶の方が、親切にお寺の中を案内して下さり、事務所で勤行本を購入することが出来て嬉しかったのを覚えています。
それから、時々、晨朝や定例法話・声明教室に参加するようになりました。祖母や母・バンドメンバーと一緒に法話に参加したり、僧侶の方やご門徒さんとも知り合いになることが出来ました。家族や友人と法話の内容を共有したり、わからない事を自分なりに調べたり、考えるようになりました。三条別院は、僧侶の方や参拝者の方と一緒に地域の方々が作ったお料理を食べる事が出来たり、難しいイメージの仏教を気がるに質問できて、居心地がよく安心できます。緊張感もあり、僕にとって大切な場所です。だからまた、三条別院に行こうと思うんだと思います。三条別院に行くと、僧侶の方の言葉を生で直接聞くことが出来ます。同じ言葉でも、本や動画で聞くより、直接、僧侶の方を目の前にして聞くとでは、言葉の重みが、全然、、違います。もっと聞法したいと言う思いが出てきます。
法話を聞く中で、印象に残っているのは、「仏教は願いを叶えたり、死んだら良い所へ行くものではない、そうであって欲しいと思う自分の姿を問うものだ」と言う言葉です。僕はいつも、こうでないといけないと、色々な事を決めつけて、思い通りにならないと、すぐ、淋しくなってしまいます。そう言う自分を知らされていくと、思い通りになる事だけが、良いことなのか、本当に、そうじゃないと、いけないのか、正しさってなんなんだ、答えは、一つじゃないんじゃないか、と、考えるようになりました。僕は学生の時、色々な音楽に出会って音楽の形は一つじゃないんだと、思ったことからバンドを始めました。色んな形がある、真実は一つじゃない、そう言う所で、仏教は、音楽と凄く通じるものが、あるんじゃないかと思います。
これからも、三条別院で、法話を聞いたり、色々な行事に参加したいと思います。それでも自分の事として仏教を聞いていくのは難しいかも知れません。でも、だからこそ、聞法を続けて行きたいと思います。 僕は、三条別院と出遇えて本当に良かったです。
坂井 成 氏
新潟市在住。バンドSuper Pork Frankで活動中。好きな熟語は「絆創膏・仏蘭西」。
○次回の「三条別院に想う」は、
松本 昭則 氏(佐渡組本龍寺)
よりご執筆いただきます。