三条別院|報恩講

2018年5月7日

【報恩講さんぽ】暖かな陽気の中、春のお取越しへ。〜專明寺(魚沼市)〜

專明寺(魚沼市)

みなさま、ごめんください。三条教区駐在教導の西山です。
2018年4月26日(木)に、第24組魚沼市和田にある專明寺のお取越しにお邪魔しました。

春と秋の「お取越し」

專明寺さまでは春と秋の二度、お取越しを勤めています。春は親戚寺院、秋は組内法中寺院がご出仕され、春は「御取越」、秋は「報恩講」と呼び分けているそうです。

本堂には、御絵伝が掲げられ、見事な立花に綺麗なお華足が備えられていました

司会は総代さん。法要の運営は、総代・役員の方にお任せしているそうです

司会は総代さん。法要の運営は、総代・役員の方にお任せしているそうです

この度の「御取越」は、親戚寺院ご出仕ということで、お寺に関係した年忌も併修される変則的な法要として勤まりました。曰く、当山御取越報恩講、並びに第11世坊守33回忌法要、第10世副住職100回忌法要、水沢地区地滑り被災者50回忌法要とのこと。

本日の次第は、

・10時より、今泉温資氏(往生人舎 主催)のご法話
・11時より、お年忌併修お取越報恩講(阿弥陀経(登高座)、正信偈真四句目下げ、念仏和讃五淘回向、御俗姓拝読)
・13時よりお斎

となっていました。

ご縁を大切にする法要

今泉氏のご法話は、お年忌併修の思いを受けて語られました。特に「ご住職が出遇うことのなかった方々へのお年忌が勤まるということは大変ありがたいことです」とのお言葉から、わが身を超えて相続されているお念仏の歴史を、改めて感じたことでした。

今泉温資氏

今泉温資氏

ご法話の後、法要の前に、出仕されるご寺院の紹介がありました。專明寺とのご縁を添えて紹介され、次第とも合わせて、ご縁というものを非常に大切にされている法要なのだと感じました。お勤めは、総勢11名のご出仕で勤まり、またご門徒も勤行本を開いてお勤めをされていました。

お勤めの様子

お勤めの様子

私も立派なお内仏のある庫裡のお斎席でお斎をいただきました。大変おいしゅうございました。ありがとうございました。

お斎は手作り。席につかずに帰る方が増えてこられたことから、持ち帰りもできるようになっていました

お斎は手作り。席につかずに帰る方が増えてこられたことから、持ち帰りもできるようになっていました

境内さんぽへ

お斎をいただいた後、境内を少し歩かせてもらいました。

暖かな日差しの昼下がりでした

暖かな日差しの昼下がりでした

山門を通ると、96段の階段を上った先に專明寺があります。段数は歩いて数えました!(確認のため2往復しました)。なお、右脇から本堂近くまで車で行くことができますので、必ず階段を上る必要はありません。安心ですね。

鐘撞堂から見た本堂と庫裡の様子

鐘撞堂から見た本堂と庫裡の様子。まだ雪が少々残っており、桜が咲いていました。きれいでした。
階段上から振り返ると、美しい青空が。写真では音を伝えられないのが残念です。鳥の鳴き声と春を届ける優しい風の音が通り過ぎていました。風はまだ少し冷たいのですが、同時に太陽の日差しが体を温めてくれて、なごやかな春色の陽気を感じたことでした。

住職の松木譲さん

住職の松木譲さん

專明寺ご住職の松木譲さんは、2017年8月に庫裡の2階から転落され大けがを負われましたが、現在は回復。朗々たる声明をお聞かせくださいました。かくいう私も本年1月にこけて頭を打っている身であります。この度のお取越への松木さんの呼び掛け文「御門徒総出のお参りをお待ちしています。虚しいいのちすぎぬ様に…」には、自然と手が合わさる心持ちがいたしました。