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三条別院|浄土真宗 真宗大谷派
三条別院|浄土真宗 真宗大谷派

三条別院に想う

新型コロナ感染下における法話の動画配信の試み
(第12組淨照寺 小林 智光 氏)

▲新型コロナウイルス感染症により、法話会が中止になることが増えています。そんな中、インターネットによる法話の動画配信が試みられています。今回は積極的に法話動画配信を行っている小林智光氏(第12組淨照寺)に個人的に行っている活動を中心にお話しいただきます。


新型コロナウイルスの感染が拡大し、自粛ムードとなって早数ヶ月。今年の春は予定という予定が軒並み消えました。

法事の延期やお斎の取り止めが多く、外出もままならない日々で始めてみたのがYouTubeでした。やってみて気付いたのですが、ある意味で実際の法話の現場より難しいかもしれません。マイクの前で一人で喋って一人で編集し、聴衆の反応も無いのですから。しかしこれは中々勉強になります。

私は以前からフェイスブックというSNSで他の宗派の方と交流するご縁を頂くことがあります。

2012年には有志で『若手有志による真宗合同布教大会』というものにも参加させて頂きました。その中で感じたのは「どこの組織も大なり小なり不自由や閉塞感を感じている」という事です。大谷派から見ると本願寺派さんはとてもキッチリとしているイメージ、特に法話に関しては布教使制度がバッチリで養成機関も充実していて理想的に思えます。

しかし当の本願寺派の方に聞けばその「キッチリ」が窮屈なのだそうです。別院や本山などでお話する時は事前に原稿を提出させられる事もあるのだとか。さながら検閲のようだ、大谷派のほうがよっぽど自由な宗風で羨ましいと、とある本願寺派住職さんが語っておられました。まさに『隣の芝生』と言えるのではないでしょうか。

同じ組織では活発な意見も出ませんし、出ても消える事もしばしば。ところがSNSなどのオンラインツールは地域も宗派も飛び越えてしまいます。

今まで出来なかった学びの場も、いとも容易く作り上げる事ができます。

コロナの影響で各組の研修会などが中止になったことを受け、先月から有志でオンライン学習会を立ち上げました。その名も「越後聞法道場・恩ライン」。色んな組の方が参加され、先般は開教使の名倉幹氏をお招きしてオンラインで学習会を開きました。皆さんも是非ご参加下さい!

小林 智光 氏(第12組淨照寺)

▲新型コロナウイルス感染症で、YouTube、ZOOMをはじめとしたオンラインツールの普及が急速にすすみました。一方で、その流れに竿をさす動きもあります。小林氏は、それを「リモコン効果」ではないかといいます。リモコン付きテレビが発売された時「2、3m歩けば届くのに必要か?」と不評があったそうですが、やがて定着していったという譬えです。別院・教区でも部分的にWEB会議が定着してきたようですが、今後はさらに積極的に展開させていくことが必要になりそうです。


○次回の「三条別院に想う」は、

小林 淳 氏(新潟県フードバンク連絡協議会事務局長)

よりご執筆いただきます

【次回は特別編⑦フードバンクの試み】

▲新型コロナウイルス感染症の影響で、経済的・社会的困窮により日常生活が失われたひとり親家庭に、5月から県内フードバンクが連携をして支援を始めました。三条別院でも7月・8月・9月と3ヵ月にわたり、教区内寺院の協力を得て物資を集めてまいり、来年3月まで期間を延長することも決定致しました。次回は、新潟県フードバンク連絡協議会事務局長の小林氏に、長期化する新型コロナウイルス感染症の困窮家庭への影響の実際と、フードバンク事業の必要性等について執筆していただきます。

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