2021年2月4日
コロナウイルスと帰敬式
(第16組 專養寺門徒、三条別院有志の会 高橋 隆 氏)
▲2019年12月に三条別院で推進員前期教習が開催されましたが、2020年2月末に予定されていた上山研修は中止、お取り越し報恩講の帰敬式も中止となる中、参加者の一人で、仕事が休みの日に別院のお朝事にお参りされている三条別院有志の会の高橋隆さんに現在の心境をお聞きしました。
別院職員さんより突然電話が有り「三条別院に想う」に執筆していただけませんかと依頼が有り書く事が無いとお断りしましたが、何でも良いという事で御受けいたしました。
私が別院に足を運ぶきっかけになったのは、父が亡くなり、寺とのお付き合いが出来て、手伝いをするようになってから、手次寺のご住職さんから「正信偈やお経の勉強会が有るので、時間が有ったら来てみませんか」と、声をかけていただいたのがきっかけです。時々出席させていただくようになりましたが、他の人達に付いていけなく住職に相談したら、別院で「声明教室」があると言う事を聞きました。それで三条別院に行き話を聞き、声明教室に通うようになったのが、三条別院とのお付き合いの始まりでした。
三条別院に通うようになり、別院の人達とも仲良くなり、色々教えて頂いた中にお朝事や、有志の会があるのを知り、出席させて頂く様になり、色々、勉強させて頂く機会が出来、その中で知人も出来嬉しく思っています。
有志の会で庭講などがあると聞き、時間が合う時に参加させて頂いています。聞法会なども時間が合うと出席させて頂いています。この頃はコロナウイルスの流行により、声明教室や聞法会も中止になり、寂しく思っています。
推進員教習についても深く考えがあっての受講ではなく、他の聞法会などと同じく、ただ研鑚を積む位の気持ちで教習に参加しました。今は住職に相談して法名を考えてもらっている所です。
私は夜に仏壇の前で正信偈を読むのが毎日の日課になっていますが、ひとりで読んでいると、自分の癖が出てしまいそうで、とても不安です。コロナウイルスは無くならないでしょうが、ワクチン等が出来て、また色々な人達と、声明教室や聴聞や庭講などの行事が出来るのを待っています。
皆さんとコロナウイルスにかからない、うつさないを心がけていきたいものです。
▲これまでの帰敬式実践運動は受式者数を増やそうという傾向が強いように思いますが、新型コロナウイルスの影響で、自らの意思で受式したい方が、希望通りに受式できないという新しい問題が生まれてきています。高橋さんにお聞きしました。
Q.新型ウイルスの影響で本山及び別院で帰敬式を受けることができませんでしたが、どこで受けたいか希望はありますか。
A.住職に法名を選定してもらい、できれば別院のお取り越し報恩講で受式したいです。
Q.現在はどんな心境ですか。
A.今までは「死んだときもらえればいい」と思っていたのですが、ここ数年は、「縁があれば」生きているうちにもらってもいいと考えるようになりました。
Q.どのような考えの変化があったのでしょう?
A.本文に書いたように、別院に通うようになり、ご縁でお朝事や有志の会にでたり庭講に参加してみたり、声明教室に参加してみたり、聞法会に参加したりしていますが、実は声明も庭講も聞法も自分はあまり区別していません。自分ができる時にできることを、「縁」だと思ってしています。特に2019年に推進員前期教習を受けて細川好圓先生の話を聞き、この12月に改めて教区推進員教習部門主催「後期教習に向けての『お元気ですか?』の集い」に参加して、だんだん法名について真剣に考えるようになってきています。
Q.その他、現在考えていることはありますか。
A.三条別院の声明教室の再開を望みます(註・2月から再開が決定しました)。声をだして正信偈をお勤めし、みんなであわせることがとても大切なことだと改めて思っています。
○次回の「三条別院に想う」は、
土屋紀美子氏(第15組淨照寺)
よりご執筆いただきます。
【次回は特別編⑪ 大正時代と三条別院】
100年前にスペイン風邪は1918(大正7)年から流行をはじめ1921(大正10)年には収束していきますが、その時代、三条別院では1921年に聖徳太子1300回忌法要を厳修しています(今年は1400回忌)。曽我量深・金子大榮に注目が集まりがちですが、その当時三条教区の教団の中心にいた土屋法潤氏についてお聞きします。