2017年1月11日
【報恩講さんぽ】報恩講を支える魅力的な取り組み。〜照覺寺(新潟市)〜
みなさま、ごめんください。三条教区駐在教導の西山です。
2016年12月8日(木)、小雨そぼ降る中、第20組「照覺寺」を訪れました。
20組内の若手声明会「一道会(いちどうかい)」が魅力的な取り組みをしていると聞き、報恩講の参拝にあわせて見学に来たのでした。
報恩講への助音(じょいん)
一道会は、同じ組(そ)の寺院の報恩講に「助音(じょいん)」加勢をしています。助音とは、法要で声を出してお勤めをすること。13年ほど前からこの活動を続けています。
この日の照覺寺には「一道会」から5名の加勢がありました。内陣出仕と合わせ、総勢10名の寺院方による報恩講法要が厳かに勤められました。

お勤めの様子
一道会は、組内の約半数に当たる20の寺院が会員となっており、現在は約20名の会員が所属。40年以上続く歴史ある活動で、2代目になる会員も多数います。
助音加勢の手順は以下の通りです。
- 年度初め、夏のつどい終了後に各お寺に案内を出し、報恩講加勢の要望をお聞きする
- 希望寺院・日程の一覧を会員に案内し、加勢できる日程を聞き取る
- 会員の日程を調整し担当表を作成、会所寺と会員に案内する
これらすべてを一道会会長が調整しています。また謝礼については、当日何名の加勢があっても1万円程度という申し合わせがあるそうです。
一道会の魅力
この取り組みは、寺院にとっては少ない負担で報恩講の出仕が充実し、一道会会員にとってはさまざまな環境で報恩講出仕の研鑚ができ、相互に大きな利点があります。
寺院からの御礼は一道会の会費となるのですが、この会費は基本的に組主催の夏のつどいへの補助に充てられているとのこと。組の事業にも貢献する取り組みとなっています。
若手寺族が充実している20組ならでは、という部分もありますが、組を中心とした互助関係の良いモデルケースであるように感じました。
本堂が新しくなった照覺寺
最近本堂を修復された照覺寺は、光を多く取り入れた明るい寺院となりました。また、ご住職・坊守の人柄も合わせて、とても参拝しやすい雰囲気のあるお寺だと感じました。

法要次第を説明する多田住職
修復作業では、ご門徒の皆さんと一緒に天井の絵の色づけされたとのこと。寺族とご門徒が共に自分たちのお寺として親しみ、大切にしていくという思いが伝わってきました。
「一道会」につきまして、より詳しくお聞きになりたい方は、現会長の村山裕之氏(空則寺 TEL:025-273-8954)にお問い合わせください。